よく見られている投稿

BPLS3 敗退したチーム達

【管理人雑記】beatmaniaIIDX ~光と影の戦士たち~

何回も書かせて頂いていますが、BPL2021は界隈の賑わう様子や今までになかったIIDXの楽しみ方(ゲームを楽しむのではなく選手たちを応援したり推したりすること、など)が生まれた事を以て一定の成果があったと判断し、当ブログでは成功に終わった大会だったと結論づけています。

本大会では1点を争う選手同士の熾烈がスコア争いや、大会一発勝負という場で高い水準のスコアを叩き出す選手のパフォーマンスが話題となりました。大会終了直後から稼働が始まった新作のCastHourではLMモデルの処理が正常化された関係で、以前よりも多くのプレイヤーにとってスコアが出しやすい状況となった結果、SPのスコア狙いはインフレが始まり多くの曲でスコアの理論値を目指しそれを成し遂げたリザルトには世間の注目が集まるようになりました。しかし・・・


光あたる場所には影ができる。


同じゲームを遊ぶ人たちの中で光と影が存在するのは不思議な事だと思いますが、現にbeatmaniaIIDXの界隈では明確に光が当たらない界隈というものが存在しています。私はこれが非常に残念な事だと思います。BPLによって賑わいを取り戻しつつあるIIDX界ですが、今回はこの影の部分を紹介する事で、影の人達にももっと光が当たり、光の当たっている場所がもっと広くなって欲しいという願いを込めてこの記事を書くことにしました。


--------------------------------------

【0】光が当たっている場所はどこか

まずは、現状で光が当たっている場所はどこかという事を明確にしておく必要があると思います。それはズバリ「シングルプレイのスコア狙い」という遊び方です。

逆に言えば、これ以外の遊び方をしている人は光が当たる事のない遊び方をしている事になります。KACやBPLのレギュレーションが「獲得スコアで競うもの」であった為こういった風潮が起こるのは当然です。

(「光が当たる事はない」という言葉は若干の語弊があります。光が当たってもその光が弱かったり、SPのスコア狙いほどの評価をされないという意味であり、一切の高評価や賞賛が貰えないという意味ではありません)

光の戦士たちの活躍が注目されたBPLの裏側で、影の戦士たちはどういった方向性で頑張っているのかを見ていこうと思います。


【1】影の戦士たち、ジョブ一覧

その1:DP戦士

DPは影の戦士たちの中でも一番メジャーな職業かもしれません。両側の鍵盤とスクラッチを使う、まるで大道芸のようにも見える大味なプレーモードです。DP専用の譜面が用意されており、スコアやクリアランプもSP同様に保存されます。そういった種目であるのにも関わらず、公式的な大会が開催されたことは私の記憶している限りでは1回のみ。YouTubeなどを探せばとんでもないプレイヤーの動画を見る事もできますが、認知度は低めです。

というのも、IIDXをプレイするにあたっていきなりDPで遊でみようと思う人はまずいないと思います。DPプレイヤーが非常に多いゲームセンターであれば、「ああいうゲームなんだ」と思って興味を持った人がいきなりDPから始めるというケースは想定できますが、そもそも見た目からして非常に難しそうだから遊んでみようと思える人は中々いないでしょうし、デフォルトの設定はSPになっていますから、初心者の人がDPから入るケースはまず無いと言い切っていいと思います。

このような事情から殆どのプレイヤーはSPからIIDXを始めると思いますが、SPですら非常に難しいゲームであるというのは多くのIIDXプレイヤーならご存知だと思います。SPをある程度練習して、いろんな壁を感じながらも上達していくとDPは忘れ去られてしまう存在になりがちです。こういった背景からDPはプレイヤーが少なく、またSPプレイヤーはDPの事は殆どわからないという構図になってしまい、公式大会などで活躍の場が少ない事も拍車がかかってしまい影の戦士となってしまうのだと推察します。


その2:ランプ埋め戦士→フルコン戦士

ひたすらよりよいクリアランプを目指してランプ更新をし続ける戦士たちです。一番いいランプはフルコンボランプとなりますので、ランプ更新を目指している戦士たちの究極目標は全曲フルコンボ達成です。フルコン戦士と言い換える事も出来ます。選曲フォルダを見た時に、ほとんどのフォルダが虹色に発光している光景はとても見栄えが良いですよね。

中には「わたしこの属性かも!?」と思った方もいるかもしれませんね。と、同時に「え?自分影の戦士の自覚ないんですが・・・」と思った方もいるかもしれません。ですがご安心ください。フルコン戦士というのはある一定のレベルを超えてしまうと究極の選択を迫られます。

それは「光の戦士である事を辞める」選択をしなければ「フルコン戦士でいられなくなってしまう」ことです。IIDXのレベル12譜面はピガグレで拾う事を犠牲にしなければコンボが繋がらないという譜面が数多く存在します。ピカグレの判定幅がおおよそ2フレームであるのに対して、スコアにはならないがコンボが繋がるGOOD判定はそれの10倍以上の判定幅があります。よって「ピカグレで拾う事は不可能でもGOODで拾う事を重視」してコンボをつないでいくのが基本的なプレイスタイルとなります。その結果、高難易度曲では「コンボをつなぐことを重視した結果、GOOD判定が極端に増えてしまう為スコアが狙えない」というのがこの究極の選択に迫られる理由です。「スコア狙い」という光の部分と「フルコン狙い」を両立させることは実質不可能なのです。

この選択で影の戦士として生きることを選択した者たちがフルコン戦士としての真の道を歩んでおり、この戦士たちはSP、DP問わず存在しています。「スコアラー」と「クリアラー」という言葉で言いかえることもできますね。「クリアラー」という単語は音ゲー界だと「スコアが出す能力が低く、クリアだけを狙っている人」というようなネガティブな印象を持たれがちですが、IIDXの場合は前述の理由により超ハイレベルなプレイヤーだと両立が不可能である為個人的にはネガティブな印象は持っていません。


その3:片手戦士

片手で遊ぶという縛りプレイを課している戦士たちです。片手で遊ぶことに対するメリットが分からないと思う方もいると思います。ですが、SPで普通に遊んで光の戦士を目指している人達にも実は役に立つ遊び方だったりします。例えば、最近のスクラッチ曲やBSSを含む曲には「片手力」が問われる譜面が多く登場しており、片手が強いだけでクリアできてしまう曲も存在します。スクラッチ曲が苦手な方はスクラッチを回さない方の手で片手プレイをやってみてはいかがでしょうか。ただし、片手プレイが上手だからといっても、スクラッチを回す事自体の技量は上達していくわけではないので、そもそも回せない人が片手プレイをやったからと言って上手に回せるようになるわけでは無い事も覚えておきましょう。

また、片手プレイ=SPの片手プレイ と大半の方が思われるでしょうが、世の中にはDPを片手でプレイするという両手プレイなのか片手プレイなのかもわからない事に挑戦しているプレイヤーも存在します。

世の中の片手プレイヤーも本当にとんでもない方がいらっしゃるようで、私は両手でSPをプレイして十段ですが、片手でプレイして十段や中伝を獲得するようなプレイヤーもいるようで。この現実は悔しいという思いと同時に、片手の人がいけるなら両手の自分が負けてはいられないというエネルギーにも繋がっています。指5本で一体どうやってそんなことが出来るのか、、、実際に生で見てみたいものです。


【2】影の戦士は光が当たるべき存在なのか

なんか良く分からない例えを用いてここまで色々書いてきました。ここからは「公式がプレイヤーを評価する時に用いている「IIDXに対する技量(SPのスコアを取得する技術)」からは「逸脱した技術」を持つ人たちは、評価すべき存在か否か」という事を論じていきたいと思います。

先ほど列挙したものを踏まえると、IIDXほど遊び方の幅が広い音楽ゲームは無いと思います。前述したプレイスタイルもそうですし、ランダム系のオプションをかけることで譜面すら様々な形で変化をさせて遊ぶという行為が当然のようにまかり通っているゲームです。DPもSPの譜面を2分割したような単純な譜面ではなく、SPには無いCNが登場したりSPでは叩かない音を叩かせたりと譜面がしっかり作り込まれています。更に、左右のレーンごとにランダムやミラーのオプションを設定出来たり左右を入れ替えるFRIPというオプションもあり、しっかりやり込めるモードとして作られています。


IIDXではスコアやランプが残るDPと、達成した時に特殊なエフェクトが発生しランプが残るフルコンボに関しては公式的に軽視されがちな印象があります。前述しましたが、過去IIDXの公式大会ではこれだけ長年の歴史があるゲームにも関わらずDP大会は1回のみ。大会ルールにコンボ数などが反映さたものは無かったと記憶しています。

公式で用意されている遊び方であればもっと公式がスポットを当てるべきだし、公式で用意された唯一無二のクリアランプがあるのであればそれらを獲得した人たちを表彰するようなランキングがあっても良いと思います。段位認定クリア者を閲覧できるのであれば、それより圧倒的に少ない数で済むであろうフルコンボ達成者も閲覧できてもいいのではないかと思いますし、フルコンボを達成している曲数が多い人達のランキングもあっていいと思います。

以上の事から、彼らはあくまで公式が用意したやり込み要素をひたすらに追及しているだけであり、その偉業や成果はもっとスポットライトを浴びるべき存在であると私は考えます。


【3】誰がその光をあてるべきなのか

DPやフルコンボ軽視の状態は長年続いており、公式がこれから何かしらの改善をしてこういった影の戦士たちが公式的な光を浴びる状況が作られるようになるかというと期待は薄いです。では誰が彼らに光を当てるべきなのでしょうか?


それは一般的なプレイヤーである我々です。

BPLのにぎわいも相まって、SNSではIIDXをプレイしている様々なプレイヤーが数多く見られるようになりました。これは非常に喜ばしい事です。ですがあくまでにぎわったのは「BPL」である事を忘れてはいけません。IIDXには影の戦士たちに代表されるように、BPLとは縁のない人達の中にも凄腕のプレイヤーが数多く存在しているのです。


盛り上がったのはIIDX界隈なのではなく「IIDX SPスコア狙い界隈」なのです。


BPLの影響で、IIDXがこれほどまでに盛り上がりを見せたのはいつぐらいぶりになるのでしょうか。私はこの火をもっともっと大きくしていく事が出来れば、更に多くのIIDXプレイヤーが尊敬され目標とされ切磋琢磨し、また自分が遊んだことがないプレイスタイルに手を出して長く遊んでくれるようになれば、音ゲー全体ひいてはゲームセンターそのものの復活に繋がっていくのではないのかと思います。BPLであれだけ多くの人の心を揺さぶるようなプレイが繰り広げられたのですから、影の戦士たちのスーパープレイにもきっと多くの人が心を動かされるに違いないと信じます。

また、片手プレイヤーのような人々は、公式的にはどうやっても取り上げにくいプレイスタイルである事は良くわかります。片手でプレイした証拠をどうするのかとか色々な問題があります。ですが、現在は動画メディアが誰でも簡単に撮れる環境になっているので片手でプレイしている様子を確認する事は昔よりは容易になっています。公式的にピックアップしにくいものであるものだからこそ、我々のような「ふつうのプレイヤー」だけが彼らの努力や成果を称える事ができる存在だと思います。


【4】光を浴びたい戦士たちへ

光が当たるにあたって、1つ問題があります。

多くのプレイヤーにとって、その成果がどれほど凄いことなのか理解ができない

ということです。


BPLの試合は多くのプレイヤーが釘付けになってみていたと思います。中には私のように、大将戦で課題曲になるような曲には手も足も出ないというプレイヤーも多い筈です。

であるのにも関わらず、私は灼熱1の3300点というスコアがとんでもない怪物スコアであることを知っています。冥のスコアが3800点は大いに自慢できるスコアであることも知っています。プレイしたこともないのに、です。何故でしょうか?

では逆に、DPで全曲EXH達成した人は何名でしょう?EXH達成者が一番少ない曲は?SP全曲フルコンボ達成者は何人いるか知っていますか?フルコンボ達成者が一番少ない楽曲は?

ほとんどの方が全部知らないと思います。

このように、事前の知識なしでは何かを成し遂げたとしてもそれが凄いのか凄くないのか、希少な事なのか、あるいは皆伝獲得のように希少でなくても頑張った証になりえるのかは、説明がない事には何も分からないのです。


同じIIDXではありますが、SPとDPを見ても難しい要素というのは結構異なります。フルコンボ狙いとなると譜面のオプションはスコア狙いの時と異なる場合もあるでしょうし、それは当然曲ごとに異なってくるので膨大な知識量や研究が必要だと思います。そういった努力が背景にあるにも関わらず、達成した成果のみを見せられても見た人は何が凄いのかいまいちピンときてない可能性があります。

ご自身の努力の過程などをひけらかすのは恥ずかしいかもしれません。ですが、攻略するにあたって何を考えて、どう行動したか。また、その成果はどれほど難しいハードルを越えた先にあるものなのかを出来るだけわかりやすく伝えて頂ければ、より多くの人の理解を得られるのではないかと思います。

そしてそういう方を見かけたら、遊ぶ界隈は違っていてもいいねの1つくらいを押してあげてほしいと思います、同じIIDXプレイヤーなんですから。


【5】集え、戦士たち

今回は以上となりますが、最後にご案内があります。

このようなまだ始めたてのブログでもいいから、自分の事や自分の界隈の事を紹介して欲しいという方がいらっしゃいましたら活動内容やプレイが分かりやすく見られるものをつけてDMをください。取材の上で記事にさせて頂こうかなと考えております。

これは影の戦士たちに限らず、色々な活動や自分の人とは違うやり込みを広く知ってほしいと思っている方ならどなたでも構いません。ただし、条件もあります。

・IIDXもしくはBPLに関連性のあるものに限らせて頂きます。

・こちらの事情で全てが記事になる事はお約束できない事はご理解ください。また、内容によってはお断りさせていただくこともございます。

・活動しているご自身も、何かしらの方法で布教活動をされている方に限ります。

・無償です。

・記事によって広告収入などが発生した場合、全てをこちら側が受け取ります。


【6】おわりに

今回は光と影に例えてIIDXのいわゆるニッチな界隈にスポットライトが当たるようになって欲しいという記事を書きました。

最後になりましたが、今回紹介したように同じゲームでありながら様々な界隈が存在する事に関しては、誰も悪くありません。ほとんどの影の戦士たちは自分から進んでその道を歩んでいます。よって光が当たらない事に対しては、ある程度納得している部分もあろうかと思います。しかし、公式的にSPスコア狙いの部分のみにスポットが当たり続ける光景を見て、羨望や嫉妬心が生まれていたとしても不思議では無いと思います。

大事な事は、光だろうが影だろうが関係なく全ての戦士たちが互いの事を分かり合い、尊敬しあい称えあう事ができるかどうかです。影の戦士たちに生まれてしまった負の気持ちも理解してあげられれば自然と消え去っていくかもしれません。

自ら進んで影の方向へ進んで行った方々を、日の当たる場所に連れ戻そうというのは容易ではありませんし、そんなことをしてまで日が当たる事を彼らは望んでいません。


日の当たる場所に連れてくるのではなく、その場所に日が当たるようにすればいいのです。


ゆくゆくは全ての戦士たちに光があたりますように


~全ての戦うものたちに愛をこめて~



コメント